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2005.03.26

インターネットを適切に活用する能力や態度を育成するための指導資料 東京都教育委員会

 こんにちは、丸山満彦です。東京都教育委員会が「インターネットを適切に活用する能力や態度を育成するための指導資料」を発表しました。「児童・生徒が犯罪に巻き込まれないための取組という観点から、インターネットを適切に活用するための能力や態度の育てる指導資料を作成し、児童・生徒の情報モラルの育成を図る。」というのが作成の目的だそうだ・・・

 
■東京都教育委員会 2005.03.24発表
・「インターネットを適切に活用する能力や態度を育成するための指導資料」の作成について
■インターネットを適切に活用する能力や態度を育成するための指導資料 PDF 1.47Mb

■毎日新聞 2005.03.25
・東京都教委:ネット利用「5か条」の教員向け指導資料を作成

今回の特徴として、次の5つがある。


(1) 児童・生徒がインターネットを適切に活用するための「利用5か条」を示した。 ● うそや不確かさに気付き、正しい情報を選ぶ。(情報の信頼性や信ぴょう性についての意識) ● 正しい情報を、相手のことを考えて伝える。(情報発信者の責任と相手への配慮) ● 他の人や自分の情報をむやみに知らせない。(個人情報やプライバシーの保護) ● 他の人が作ったものを使うときにはルールがある。(著作権などの尊重) ● インターネットの特性を知って使う。(人間関係の希薄化や仮想と現実の混同への対処) (2) 早い時期からの体系的な指導を目指し、小学校低学年から高等学校までの「指導事項の系統表」を掲載した。 (3) どの学年どの教科でも実践が可能となるよう、小学校1年生から高校3年生までの各学年での教科や総合的な学習の時間、特別活動の指導事例を掲載した。 (4) フィッシング詐欺、チェーンメール、脱法ドラッグのネット販売等の今日的課題に対応した指導事例や、電子ディベート、電子学級新聞づくり、KJ法、ロールプレイング等の活動を取り入れた指導事例を掲載した。 (5) 警視庁等の関係機関やITを活用した教育推進校が作成した教材や資料のWebページを指導事例とともに紹介した。

 内容をまだよく読んでいないが、教育現場におけるインターネットを利活用と、インターネット利用に伴うリスクやモラル教育は喫緊の課題であろう。このような指導資料も少なくとも毎年更新していく必要があるだろう。
 現場の教育担当者の知識不足・実践不足が最大の課題であることが言われているが、この点についてはどのように解決していくのだろうか。
 教育は知識だけあってもできるものではないので、外部人材をそのまま教育の場に持ち込むのも難しいだろう。学校の先生をサポートする形で実務専門家と教師が一緒に教育を作っていくというのは贅沢な話だろうか。ITは技術的な視点にたった利活用が強調されすぎ、社会的なインフラの整備が遅れていて、それが問題となっているのではないだろうか。
 技術的にできるからといって、社会的に何でもやってよいわけではない。
 社会へのITの導入を緩めるか、社会的制度構築にもっと力をいれるかのどちらかをしなければ、問題が大きくなる一方のような気がする。




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Comments

丸山 様

こんにちは。

こういう教育が必要な時代なんでしょうかね・・・

ところで,必要事項とされているものの大半は関数の形式をとっていますね。たとえば,「うそや不確かさ」は,文脈や状況に応じて多種多様であり得るので,単なる関数の表現でしかありません。「うそや不確かさ」という単語で表現される概念内容は経験や疑似体験などによってのみ体得可能なものなので,この言葉だけ教えてもまるで無意味ですね。受験勉強みたいなもので,いくら覚えても空虚であり,やればやるだけ人生の時間の無駄遣いになる・・・

たぶん,この文書で述べられていることの大半は,家庭で親や兄弟姉妹から教えられるべきものでしょう。

しかし,親が不在の家庭や一人っ子の家庭が多くなってしまった現在,それは無理・・・

要するに,非常に多くの場合,このような教育は最初から不能ではないかと危惧されます。

Posted by: 夏井高人 | 2005.03.26 at 10:43

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