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2005.02.17

京都議定書発効

 こんにちは、丸山満彦です。またまた、情報セキュリティから離れているんですが・・・環境問題?に関連する話です。京都議定書が昨日(2005.02.16)発効されましたね。日本も1990年当時の水準からCO2の排出量を2008年から2012年の間に6%減少させることが義務付けられます。昨日テレビを見ていたら、昨年は1990年当時よりも8%の増加だったようです。すると現在よりも14%の削減が必要となるわけですね。1週間のうち1日の全ての活動を停止すると達成できる水準なので結構大変な目標です。

 実は、私は学生時代の専門が有機化学、生物学・生態学でしたので、環境問題にも興味を持っていました。当時はまさに京都で国際会議が開かれる直前で京都議定書には思い出がちょっとあります。私が当時考えていた環境問題の問題について少し説明したいと思います。

 
 環境問題全体について気になるのは、研究者等から出されてくる様々な研究結果の信頼性です。将来予想というものには不確実性が含まれていますね。例えば、予測式には本来無視し得ない要素を、結果的に無視しているかもしれません。また、予測式に入力するデータも正確性を欠くかもしれません。それらが、ほんの小さな誤差であっても、複雑な計算過程の中で、その誤差が無視し得ないほど拡大することが起こりえますね。
 そういう誤謬が含まれているという前提で物事をみるということが必要だと思うんです。目標数値が示されると、その目標数値の達成に向けてがんばるわけです。しかし、実はその目標数値自体に一定の誤謬が含まれているため、目標数値を達成しても目的が達成されないということはありえますね。そういう意味で、目的を達成することが重要であること、目標数値には一定の誤謬が含まれているので常に目的が達成されそうなのかをチェックすることを常に意識しておくべきでしょう。

 温暖化について何が目的と目標数値となるかというと、「地球の気候を現状とほぼ同じ状況に維持すること」が目的、「メタン、二酸化炭素といった温暖化ガスの削減(2012年までに地球全体で5.2%)が目標数値、といえるのだと思います。

 さて、地球温暖化問題全体を私たちのような一般人が考える場合には、次のようなことに注意するのがよいと思います。

①地球の気候を現状とほぼ同じ状況に維持することをが持つ意味
②温暖化ガスの削減の効果の信頼性
③温暖化ガスを削減するためにとられる代替エネルギーの活用が本当に人類のためか
④温暖化ガス以外の理由による温暖化・寒冷化

 その時には、著名な研究者の発言だから、政治家の発言だから、外国人の発言だからという単純な理由で無条件に信じてしまうようなことをせずに、いろいろな側面から批判的に考えることが重要だと思います。ただし、初めから疑ってかかるのはよくないです。冷静に中立に考えていこうとすることが重要だと思います。

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 最後にITの話に戻ります。先日あるデータセンタにセキュリティ監査に行きましたが、ブレードサーバの発する(単位体積あたりの)熱はすごいですね。それをエアコンで冷却しているわけですからすごいエネルギーの使用ですね。

 大食いをしつつ、フィットネスに通っている人と同じかもしれません。

 どちらも環境にはあまりよろしくないかと思います。
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いずれ機会があれば、私が環境問題からちょっと距離をおくようになった話とかもしてみたいと思います。



このブログの中の意見は私見であり、所属する組織の意見ではないことをご了承ください。

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