« 個人情報保護法 頭の体操6の2 | Main | 個人情報 情報セキュリティ対策済み@Dec.2004 3.9% »

2005.01.13

個人情報 「漏えい困る」1位は・・・

 こんにちは、丸山満彦です。2005年1月12日の日経産業新聞5面に「「漏えい困る」1位は自宅電話」という記事が載っていました。大日本印刷の子会社とネットリサーチ調査会社マクロミルの共同調査です。

 
 1位は自宅電話(ほぼ8割)、2位は住所、3位は携帯電話番号、4位は年収だそうです。どのような項目を質問をしたのでしょうか、興味があるところです。今のところ、マクロミル社のHPにも、大日本印刷のHPにも情報がのっていません。

 自宅電話番号が携帯電話番号よりも上位に来ているのは、携帯は電話番号を変更するのが楽だからでしょうかね。

 でも・・・・・自宅電話番号って、多くの人は、電話帳に載せていますよね・・・。漏れて困るんですか?

 「ある属性と結び付けられた上で自宅電話番号が知られるのがイヤだ」ということなんだと思いますね。
 
 調査方法 20歳代-40歳代の男女314名を対象にインターネット上で調査を実施。
 マクロミル社のアンケート対象母集団の基本属性は、http://www.macromill.com/client/monitor_info/kihon_zokusei/index.htmlです。


このブログの中の意見は私見であり、所属する組織の意見ではないことをご了承ください。

|

« 個人情報保護法 頭の体操6の2 | Main | 個人情報 情報セキュリティ対策済み@Dec.2004 3.9% »

Comments

>でも・・・・・自宅電話番号って、多くの人は、電話帳に載せていますよね・・・。漏れて困るんですか?

わたしもここらへんを整理しているのですが、N社の鈴木さんと話してみたところ。
「どうも個人情報をモノ同様に自分が管理しているものと考えているのか」「個人情報=プライバシーと考えているの」なんて話しになりました。

どうも今回の「個人情報保護法問題?」は最初からボタンの掛け違えのようなことが起きているようにも思います。

Posted by: 酔うぞ | 2005.01.14 at 13:25

酔うぞさん、コメントありがとうございます。自宅電話番号が漏れたら困るが1位には、実は、非常に驚いたんです。多分、何かの属性と自宅電話番号が組み合わせられるのがイヤなんでしょう。例えば、今年子供が生まれた父親のリストと自宅電話番号とか・・・。何かの目的(例えば、物を売るなど)のために自宅に電話をかけられるのが気持ち悪いということだと思うんですね。何か、知られているような気持ち悪さ。これが一番なんでしょう。薄ら気持ち悪いですよね・・・
 ちなみに、自宅電話ではなく事務所になのですが、ここ1ヶ月、「賃貸用マンションを買いませんか」という電話がすごくかかってきています。昨日は違う業者から3件かかってきました。「私の素性は知らない」、「大阪ではなく東京にかかってきている」ということを考えると・・・公認会計士名簿は大阪のままですからね・・・。名刺から漏れているような感じですね。飲み屋で渡した名刺とか、怪しいなぁ・・・ そんなところで名刺を渡すな・・・って?これも研究の一環です。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.14 at 14:30

どもども
「漏洩すると困る」というのは「漏洩して悪用されのが困る」ということなのでしょう。
じゃあ「漏洩しても悪用されなければ良い」と言うか?となると、普通はこんな言い方しませんよね。
というか、電話番号とか住所、氏名なんて情報は他人に渡さないと意味のない情報ですから、個人の独占的な持ち物ではない、ということを無視しているのではないでしょうか?
ある意味では「気分が悪い」ぐらいは我慢してくれ、ということも必要なのかもしれません。

Posted by: 酔うぞ | 2005.01.14 at 15:43

酔うぞさん、コメントありがとうございます。個人情報を自分の物と思っているというより、「自分の個人情報を使って、何かたくらんでいるんじゃないの?」とか、「たくらんだ心をもって私(私が自分で描いている自分の領域)にアクセスしてきそう」というのが、イヤなのではないでしょうか?だから、自宅電話番号、住所、携帯電話番号というのを(何かをたくらんでいる人に)知られるのがイヤ、困ると感じるのではないでしょうか?自宅電話番号が漏れるのがイヤというのは、そういう心の表れなのかなぁ。。。と思った次第です。人の心の側面から私も整理してみたいと思いました。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.14 at 18:04

丸山様&酔うぞ様

こんばんは。

電話帳に掲載されている電話番号は、本人の意思で掲載されているわけだからプライバシーとして保護される対象にはならないと思います。この点、ボタンの掛け違いのようなものがあるというご意見に賛成です。

しかし、電話帳に掲載されている電話番号であっても、本人が通常期待していない目的で利用することはどうなんでしょうか?
たとえば、ほとんどすべての電話加入者は、電話による商業宣伝を望んでいないし、それを求めて電話帳に掲載しているわけではないと思います。
このことは、たとえば特定の場所に住居を置く場合、その住人は、住むことを目的にしているのであってセールスマンの訪問を受けるために住居を定めているわけではないのと同じだと思います。
つまり、諸悪の根源は、本人が通常意図していないのに勝手に電話帳の電話番号を利用して商業宣伝に用いていることにあると思われます。
もちろん、電話でセールスをする側としては、電話帳に掲載されているのだからそれを利用するのは自由だろうと主張するでしょう。
しかし、法律論として考える場合、電話帳への電話番号の掲載を承諾する行為には、その前提として黙示の利用目的が提示されており、その中には「商業宣伝に電話番号を用いること」が含まれていないと解釈するべきだと思います。
つまり、個人情報保護法の趣旨は、電話帳にも及び、法の立法趣旨を合理的に解釈・適用していくべきではないかと思われます。

なお、日本でも、欧米並みに、立法によって、電話による商業宣伝を明確に禁止する方向に進むべきことは当然のことだと思います。

それから、電話帳に掲載された電話番号という公開データを収集し、それに他の属性情報を付加して別の個人データベースを構築することは、新たな個人情報の収集行為であり、かつ、公開データではないデータを含むものになると考えられるので、データベース構築時点で、個人情報の取得になるものとして個人情報保護法の適用を考えるのが適切ではないかと解されます。
このような見地からすると、現実に稼動しているCRMシステムの大半が違法である可能性が高いと判断できますね。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.14 at 22:56

夏井先生、コメントありがとうございます。なんとなく、すっきりしてきました。夏井先生の「諸悪の根源は、本人が通常意図していないのに勝手に電話帳の電話番号を利用して商業宣伝に用いていることにあると思われます。」のご意見には賛成です。自宅にそういう電話がかかってきたら、通常はイヤですね。でも、そういう商売があるということは、それで儲かっているということですね。100人に電話して99名がイヤな思いをしても、1名と取引が成立し、原価が回収されてしまえば、99名のイヤな思いは会社にとっては、コストとして見えませんから、人にイヤな思いをさせているという社会的コストを負担せず、ただ乗りして会社が儲かる仕組みですね。商業宣伝電話を受け取ると1分100円~1000円~(個人によって金額を登録する)もらえる仕組みにでもしますか・・・

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.15 at 14:48

丸山 様

こんにちは。

> 商業宣伝電話を受け取ると1分100円~1000円~(個人によって金額を登録する)もらえる仕組みにでもしますか・・・

これはいいですね。

もしそういう仕組みがあったら,早速登録します。(笑)

 ※ あくまでもジョークです。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.15 at 16:42

夏井先生、同意ありがとうございます。これは、私のアイデアというより、平野教授のアイデアですね。
http://www.fps.chuo-u.ac.jp/~cyberian/Pub.Cmt.Dec.04.html平野教授の場合はSPAMメールですが、同じですね。IP電話とかになって、通話料が安くなると、SPAM電話が増えるかもしれませんね。もっともSPAMメールはクリック1回で何万人にもメールできるのに対し、電話は1対1で話もしないといけないのですが・・・

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.15 at 17:26

丸山 様

こんばんは。

そのアイデアのルールは,スパム対策のためにIBMの研究者らから提案された課税(課金)方式というアイデアにありますね。

経営学者の多くは,そこらへんの感覚がちょっとピンボケなので分かってもらいにくいんだけど,脱税のようにひそかに支払わないでいるコストをきちんと支払わせるというスキームであり,基本的に合理的なものではないかと思われます。

とかくネットの世界では,大きな声を出して,既存の企業等が開発した環境強引に「ただ乗り」してしまおうとする企業や私人の利益を勝手に簒奪してしまおうとする企業がありがちですが,そもそもそんなことは許されないことなのだという当然のことを自覚すべきなんでしょうね。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.15 at 22:18

公務員ですと,官舎の電話番号が2chに曝されて,官舎の電話番号を急遽変えるという例が結構あるんです(泣。

Posted by: 謎の現職 | 2005.01.16 at 05:28

夏井先生、謎の現職さん、コメントありがとうございます。

夏井先生。フリーライダーの問題は、公共経済などではしばしば問題となる話ですね。スパマーの問題は、本来スパマーが支払わなければならないコストが市場原理の外に置かれていることが問題であり、それを課金することにより市場原理の中に入れることができるので、市場原理が働き需給関係が調整されるということに理論的にはなりますね。この課金の方法は税金でもよいのですが、どうせなら需要者の直接の意思が反映できるように金額登録制がいいと思った次第(ただし、実現は難しそう)です。

謎の現職さん。官舎の電話番号を2chに載せられた話は、どこかのブログで見かけたなぁ・・・。あれ、謎の現職さんのブログだっけ・・・。小倉先生のブログだっけ・・・。そういういたずらをする人たちは、おもしろ半分にやっているのだろうけど、場合によっては立派な法律違反であることを認識すべきですね。例えその目指している最終的な目標が正義であるとしても、その手段において違法性があれば、本当の正義ではないですね。まぁ、そこまで考えていないのでしょうけど・・・
 公務員もこっそりブログを書いていますよね。サラリーマンはいろいろと制約がありますが・・・。私もぼちぼちとつづけていきます。これからもよろしくお願いします。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.16 at 07:40

丸山 様

おはようございます。

元「現職」として,電話番号の件についてちょっとコメントを・・・

公務員であると一般企業の役員や従業員等であるとを問わず,一定の職務上の地位にある者は,職務上の義務として特定の官舎や宿舎に住み,特定の番号の電話を使わなければならない場合があります。それを自分で勝手に換えることができない。それは,それらが職務上使用している官舎・宿舎であり,電話だからです。

ところで,職務の性質・内容にもよりますし,詳細に説明することが難しいのですが,その官舎等の所在地や電話番号が公表されてしまうと非常に困ることもあります。

一般に,さまざまな理由により,当事者や一般市民からの問い合わせや苦情などの窓口は,事務局に一本化されており,特定の担当者等が直接に応対することはないようにされています。
このことは,企業の一般業務においても,情報セキュリティ業務においても,同様に当然のこととされていることですね。
ところが,勝手に電話番号が公開されてしまうと,この点でも非常にまずことが発生し得ます。
事案によっては,脅迫行為の一種として電話番号の無権限公開がなされることもあるでしょう。なぜ脅迫行為が成立し得るかについては,ご想像にお任せします。

個人情報保護法の解釈の関連で,電話帳に掲載された電話番号が個人情報に該当するかという議論がずいぶんなされましたよね。
それは,それでよいことだったと思います。
ただ,公務員であると一般企業等であるとを問わず,職務上の電話番号は,一般市民の電話番号とはちょっと違った性質をもつことがあります。
したがって,この問題は,個人情報保護法の解釈論という文脈だけで処理して全部終わりというわけにはいかないことがあります。

ここらへんも,「著作権法馬鹿」と同じような意味で「個人情報保護法馬鹿」になってしまわないようにするための重要な視点ではないかと思います。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.16 at 08:30

>丸山様&夏井先生
ご意見ありがとうございます。
官舎の電話番号は,夏井先生ご指摘のとおりです。
よくある例が……
「抗議先
   職場 電話 03-XXXX-XXXX(直通)
      FAX 03-XXXX-XXXX
   官舎 TEL&FAX 047-XXX-XXXX」
というもの(たいていビラ)です。
パソコンのダイアル発信プログラムをチョメチョメで使うと,1分ごとに抗議電話を自動的に架電できるので,最近は,この手のものも多くなりました。
電話を受ける側は,多機能電話の「電話帳(メモリー)登録番号以外は着信拒否」で対抗できるようになりましたが,昔は,黒電話を押入れの布団の中に入れて音を殺していたそうです(音量調整も,コネクタオフもできなかった時代)。

Posted by: 謎の現職 | 2005.01.16 at 11:06

謎の現職 様

こんにちは。

「抗議先・・・」といった書き込みは,私もいろんなサイトで見たことがあります。
その気持ちを理解できない場合もないわけではない。
しかし,仮に当該判決を書いた裁判官や当該起訴を決済した検察官等の判断が,誰が考えても誤っていたとしても,このようなかたちで報復することは許されていないと考えています。
言論の自由もあるのだし表現の自由もあるのだから,正々堂々と言論で闘うべきだろうし,当該訴訟がまだ係属しているのであれば当該訴訟の中で法定の手続きに従ってフェアに闘うべきだろうと思います。
私は,法律系のblogなどで裁判批判をする場合には,正々堂々と実名で書き込みをしています。卑怯なことはしたくないし,特定の訴訟等について批判や批評を書いたことによって私が何らかの不利益を受けるとしても,そのような書き込みをすべきときには断行します。

なお,迷惑電話や無言電話のようなかたちで,合理的な必要なしに,繰り返し電話をかけてくるような場合には,業務妨害罪が成立することがあると考えています。もちろん,このような場合には,当該裁判官や検察官個人に対して抗議する方法としても許容される範囲を明らかに越えているので,表現の自由の範囲内にあるとして違法性が阻却されることもないと判断しています。

抗議することそれ自体は,表現の自由や思想・信条の自由などに含まれるものとして自由でなければならないし,また,そのような自由を守るために,私は身体をはってがんばりたいとも思っています。

しかし,そのような抗議を実行するための方法・手段は,当該社会において合理的であり相当と認められるものでないといけないですね。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.16 at 11:28

>夏井先生

専門家の立場から,たいへん心強いコメントありがとうございます。

10年前ころ,大学の先輩に当たる某地裁の令状部裁判官(某事件専属担当)は,ほぼ1年間にわたり,家族を実家に帰し,連絡はポケベルのみで受け,官舎入口にはポリボックスが立ち(カナリア籠付き),当時は珍しかった携帯電話(発信用)を身に付けていました。

そのころから,法曹職員録には,電話番号や官舎の住所は不掲載にされる方が多くなり(名簿屋で閲覧されるようになったから),年賀状の宛先も官舎ではなく勤務庁に出すことが多くなりました(2~3年で異動する方が殆どなので)。

また,丁度そのころ,弁護士事務所に迷惑電話を掛け続けた女性が,八王子支部で,偽計業務妨害罪で有罪(実刑)になりましたが,確か証拠上は,半年間で,2万回を超えていたと記憶しています(新聞報道によれば)。この回数なら「威力」でもよかったかも知れないと裁判所スズメは噂してました。

小生は学生時代,某ユダヤ人弁護士が,米国連邦最高裁で違憲・無罪判決を勝ち取ったとき,要旨「依頼人の思想(ナチズム)は軽蔑に値する。しかし,それを表現する憲法上の権利は,自分の人生をかけても守る。」とコメントしたというのを読んで,感銘を受けました。
それと同時に,「プライバシーの権利」の古典的な定義「一人でほっておいてもらう権利」を知って,当時は,えらく消極的だと思ってました。

しかし,最近の情報過剰侵入化社会(暴露曝し化社会)を見るにつけ,この古典的な定義の私人間効に痛切な魅力を感じる今日この頃です。
ことに,実名曝し攻撃と自宅の住所電話暴露攻撃に遭って,奥様がノイローゼとなり,ご本人が依願免官に追い込まれた中央省庁職員の例,また,同様の攻撃にあって,子供が不登校になって,家庭不和から退職を余儀なくされた民間の研究員の例を見ているので,なおさら実感します。

実名でも,自宅の住所や電話番号を公開しても,憂い無く堂々と議論できるネット社会が到来すれば,どんなに良いかと空想しますが,個人情報保護は,自ら積極的に守らなければいけないときもあるようです。

Posted by: 謎の現職 | 2005.01.16 at 13:01

謎の現職 様

こんにちは。

プライバシーの古典的定義は,現代でも色あせていないどころか,ますますもって意義あるものになりつつあると思っています。

自己情報コントロール権という考え方に基づく積極的な権利としてのプライバシー権は,インターネットのようなネットワーク環境を前提にする限り,現実にはほぼ機能しないだろうなと思っています。これが正直な本音です。

そのような考えに基づき,1997年に刊行した拙著『ネットワーク社会の文化と法』では,ほおっておかれる権利の情報社会における新たな装いとして「デジタル情報化されない権利」というものを提唱しました。幸い,鈴木正朝さんが賛同してくださり,あちこちで宣伝してくださったせいかどうか,いろんな方から支持していただいております。

今般,Cyber Security Managementという雑誌に,「デジタル情報化されない権利」というテーマで小論を書きました。近々に配信されると思います。

http://www.jpncsi.com/


Posted by: 夏井高人 | 2005.01.16 at 15:21

夏井先生、謎の現職さん、コメントいろいろとありがとうございます。
昨日は、出かけていた上に、仕事の締め切りがあり、ゆっくりと回答することができませんでした。夏井先生の
====
プライバシーの古典的定義は,現代でも色あせていないどころか,ますますもって意義あるものになりつつあると思っています。

自己情報コントロール権という考え方に基づく積極的な権利としてのプライバシー権は,インターネットのようなネットワーク環境を前提にする限り,現実にはほぼ機能しないだろうなと思っています。
====
は、私も同意見です。自己情報コントロール権を主張したところで、実質が伴わないのでむなしいですね。
仕事上はいろいろな立場で、いろいろとあるから、いろいろと気を使うことがあるので、自分の家に帰ったんだから、そうっとしておいて・・・というのが、本音ですね。そういう意味で、自宅に不動産買いませんか?とか、電話がかかってくるといやですね・・・。ましてや、仕事上の苦情とか、陳情のようなものが、自宅の電話までかかってくるのは・・・と思いますね。携帯でも同じですね・・・。といいながら、休日に時々携帯に電話をしてしまうのですが・・・。これは、反省してできるかぎりやめるようにします。>同僚のみなさん。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.01.17 at 12:37

丸山 様

こんにちは。

メールによる宣伝広告や深夜・休日の携帯電話などに関して,最近,私は,ラブレターと似た要素があるのではないかと思いました。

つまり,自分が好きな人からもらうラブレターは好ましいものかもしれないし,それをもらいたいくてわくわくしてしまうものかもしれないけれども,知らない人や嫌いな人からもらうラブレターは嫌悪感の発生源そのものだし,想像しただけでも虫唾が走るようなものだということです。

相手の気持ちを察しないでラブレターを送りつけ続ければ,事案によってはストーカー行為として違法行為にもなることがありますよね。

しかも,無用なラブレターを破棄するまでの間の不快感に加え,それを破棄するためのコストやリソースの消費は受信者の負担になってしまっています。これは,おかしい。

日本国憲法は,財産権の保障よりも精神的自由の保障のほうを重視する二重の基準を採用しているというのが通説ですね。つまり,経済的自由権は,精神的自由権よりも,「公共の福祉」によってより強く制限されてもやむを得ないという国家原理を日本国憲法は採用しているということになります。
ところが,一方では,他人に好意を持つという精神的自由の発露であってもストーカー行為が禁止されているのに対し,他方では,他人の購買意欲を喚起するという財産権的自由の発露であるDMの送りつけ行為は基本的に違法になりませんね(もちろん,特商法違反になるような場合はありますが,これは例外。)。
これは,上記の二重の基準の理論からしても明らかにバランスを失することだと思います。

このような問題を解決するための手段として,個人情報保護法という手段は,それ自体としては明らかに無力です。

問題を根源から断ち切るために,事前の同意なしにDMを送ったり戸別にセールスをしたりする行為を一切禁止する法律を制定すべきですね。

なお,関連するコメントを鶴巻先生のblogにも書きましたので,ご覧あれ。

Posted by: 夏井高人 | 2005.01.17 at 13:01

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/64462/2561255

Listed below are links to weblogs that reference 個人情報 「漏えい困る」1位は・・・:

« 個人情報保護法 頭の体操6の2 | Main | 個人情報 情報セキュリティ対策済み@Dec.2004 3.9% »