P&G がジレットを買収
こんにちは、丸山満彦です。P&Gがジレットを約6兆円で買収(株式交換)するというニュースにちょっと驚きました。
プレス発表
P&G, News Release
Gillette, News Release
背景には強大化したウォルマートがあるようですね。P&Gの売上高が約5兆円、ジレットが約1兆円です。日本では花王がP&Gと近い事業を行っている企業で一番大きな企業だと思いますが、それでも売上高は9000億円(H16/3期)です。P&Gとジレットが合併するといかに大きな企業になるかがわかりますね。この合併により、P&Gはリーバを抜いて世界最大の生活用品製造販売企業となるようですね。
ところが、このような巨大企業の出現の背景には、さらに巨大企業との対抗という話があるようです。つまりウォルマートの存在です。ウォルマートは売上高約20兆円です。ちなみに、イオングループの売上高は3兆5000億円(H16/2期)です。
ウォルマートが経営(物流)の合理化などを目的として、RFIDの導入を考えています。このあたりの話は、2004年12月24日のCNETにもでていますね。相当の対応コストがかかるようですね。P&Gやジレットはウォルマートの取引先ですので、ウォルマートがRFIDの導入を決めれば、P&Gもジレットもそれに従わなくては取引ができなくなってしまいます。
P&Gとジレットの買収の真相はよくわかりませんが、いずれにせよ超巨大企業の行動が与える社会への影響は計り知れません。そういう意味で、巨大企業の行動を市民が監視できる制度が重要になるのかもしれませんね。もし、それがCSRというのであれば、それはあまりにも非力かもしれません。
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